経営者やマネージャー・リーダー向け。ビジネスに活かす論語(北尾吉孝氏)がすごく良かった。

『ビジネスに活かす「論語」』
北尾吉孝
致知出版社
売り上げランキング: 2146

 
 
久しぶりにブログを書きたくなるほど、本書に感銘を受けました。
今までのブログにも書いている通り、前職の影響もあってか論語関連の書籍は色々と読みあさっております。しかし、未だに「論語」の「ろ」の字も理解できていない自分にとって、北尾氏が書いてくれる本は、毎度のことながらとても学びが多いです。
 
自分の頭の中で理解している”風”の原理原則を、(=実際は理解していないものもある)
きれいな、分かりやすい言葉で、まとめてくれているのです。
いわゆる自己啓発書との違いは、流行によって左右されるものではなく、
時代を超えて、受け継がれ磨かれてきた原理原則、という点です。
 
 
今回は特に、「ビジネスに活かす論語」というタイトルの通り、
ビジネスシーンで活きるであろう原理・原則が、極めてシンプルに分かりやすくまとまっています。
私のような論語を理解していないような者から、論語を深く理解している人にも、
北尾さんがキュレートしてくれているという点では、一見の価値があるのではないでしょうか。
 
 
特に、以下のような点が、刺さりました。
参考にならば幸いです。
 
 
 
 
 

本質的な仕事力を上げるために

5つほどの言葉が言及されていたのですが、中でも、
1)「君子は言に訥にして、行に敏ならんと欲す」
それよりも、こうしたほうが良いんじゃないか? などと、考えているくらいなら、とにかく速攻でやってみて、チェック、アクションの速度を上げたほうが良い。というお話しです。
 
要するに超高速でPDCAをまわそうということなのですが、
出来ていることもあれば、出来ていないこともあり、それじゃダメだよ、とバッサリ。
改めて、全てのことに対して、超高速なアクションを意識したいと思いました。
 

2)「君子は諸れを己に求め、小人は緒れを人に求む」
君子は全ての事柄は自分に原因があるものととらえるが、一方で、小人は自分以外の外的要因に原因を探す。
「自分はこう指示したのに部下が誤った。」 or 「上司の指示が悪いからこうなった」 などは、典型的な小人の小言である、と。
前職でもよく、「自己原因」という表現を頂いていたのですが、まさにそのことでした。
どんなに理不尽であっても、自分に原因を置いてみることでしか、解決策は実行できないのだと思いました。
 
 
 

絶対的な判断基準を持つ

みなさまは、難しい決断に窮したときの明確な判断基準を持っていますか?
経営者やリーダーは、常にぶれなく、正しい判断をできるように、物差しを持つべきであると。北尾氏が何かに迷ったときは、以下の3点をポイントにしているといいます。
「信」・・・社会的な信頼を得られるか、失墜させないか、自分の信に反さないか。
「義」・・・それは、正義の行いか。
「仁」・・・相手の立場に立った、思いやりのある適切な判断であるか。これは、優しさで常に助けるなどではなく、その人にとって大切なことなのかどうか。
 
 
 

リーダーに必要な三つのタフネス

人間活動の本質であり、以下の三つのタフネスを、理解し、常に意識しなければリーダーは務まらない。と、北尾氏。
・肉体的タフネス・・・いつも健康である、病気をしないこと。
・精神的タフネス・・・根本である「芯」がぶれないこと。利益に前習いで本業から反れることがない、など。
・知的タフネス・・・常に学び、奢らず、思考し続ける強さ。
 
意識せねば全くたるんでいることもあるので、
すぐにでも行動に置き換えていこうと思った次第です。
 
 

人物を選ぶ眼力について

ネガティブな表現ではありますが、リーダーともなれば人が集まるゆえ、
全員を受け入れることなしに、徳性の高い賢者を集められるようにしなければならない。
賢者以外で集まってくるタイプは、
1)勢交:勢力者に交際を求めるタイプ
2)賄交:財力有るものに交際を求めるタイプ
3)談交:能弁家に交際を求めるタイプ
4)窮交:困窮のため苦し紛れに交際を求めるタイプ
5)量交:利害を図って得なほうにばかり交際を求めるタイプ
 
リーダーは、人を見極めなければ、メンバーに迷惑がかかる。 という話し。
 
 

利と義

経営は利益を追求しなければなりませんが、単に利益を追求し過ぎると必ずどこかでエラーが生じます。 
「利に放りて行えば、怨み多し」「利を見ては義を思い」「君子は義に悟り、小人は利に悟る」
短期的な利の追求もまた、往々にして問題になるので、 サステナビリティを評価し、
義を常に、意識していこうと改めて思うのです。

スタートアップである私にとっては、とても良い表現で、腹落ちしました。
 
 

結果への焦り

「速やかならんと欲することなかれ。小利を見ることなかれ。
速やかならんと欲すれば即ち達せず。小利を見れば即ち大事成らず。」

結果を焦り過ぎたり、小さな利益を追い求めても、
結果的に、目的を達することもできず、大成することもできないと言う意味です。
創業直後の私自身が、安全の欲求を脅かされて、とにかくなんでもやらなければ・・・
という精神のタフネスを欠いた状態で、こんな心境だったなぁ。。と、強く思いました。

今もなお、ゆとりある経営も、満足もできていませんが、
この言葉は忘れずに、取り組んでいきたいと思った次第です。
 
 
 
と、長くなりました。
この辺りでしめてみますが、経営者の方、リーダーポジションの方には、
極めてオススメの一冊です。
 
原理原則は時代を超えて引き継がれるのだと、改めて思わせて頂きました。
北尾さん、ありがとうございました。

 

『ビジネスに活かす「論語」』
北尾吉孝
致知出版社
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